サンドボックス利用のメリットは?ウイルス対策を自動で行い業務を効率化
標的型攻撃メールや迷惑メールからのマルウェア感染は、企業にとって重要な問題であり、継続して対策を行わなければならない課題です。
どんなにウイルス対策を行っても次々と新しい手口が出現します。しかし、被害に遭ってからでは遅いため、まだニュースとして取り扱われていない未知のウイルスにも対策したいところです。
そこで、メールのセキュリティ対策として「サンドボックス」の導入を検討してみてはいかがでしょうか。受信したメールをサンドボックスに通すことで、ウイルスを検出、迷惑メールをある程度選別することが可能です。
今回は、サンドボックスの概要や利用のメリットについてわかりやすくご紹介します。
迷惑メールに対応するサンドボックスとは?
サンドボックスは、普段利用しているメールサーバとは隔離されたところに構築する「仮想環境」です。
届いたメールをいきなり受信ボックスに入れるのではなく、一旦サンドボックスを通すことで、メールボックスにメールが到着する前に、怪しいファイルやプログラムが潜んでいないか、実際にプログラムを動作させてチェックします。
もし、メールをチェックしているときにメールに仕組まれたマルウェアが発動したとしても、仮想環境であるサンドボックス内の出来事であれば、ご利用のパソコンに被害をもたらすことはありません。
サービスによっては、メールに添付されているファイルに含まれる文字列を判別し、ウイルスやURLを無害化してくれるシステムも備わっており、業務の効率化に役立ちます。
費用はかかりますが、フィッシング詐欺や標的型攻撃メールから、お使いのデバイスを守ってくれる頼もしいシステムです。
サンドボックス利用のメリットとデメリット
サンドボックスには、いくつかのメリットがあり、ウイルス対策ソフトと一緒に使うことで、よりメールのセキュリティを強固にすることができます。
サンドボックスのメリットとデメリットを紹介しますので、参考になさってください。
サンドボックスのメリット
サンドボックスのメリットは、使用しているパソコンとは異なる仮想空間で、メールに含まれるプログラムを動作させて分析します。もし、仮想空間で実際にウイルスが作動しても、業務用のパソコンに被害は出ません。
リスクを気にせずプログラムを動かすことができるため、動作させてはじめてわかる「未知のウイルスにも対応できる」ことです。
標的型攻撃メールは次々と新しい手口で行われていくものですが、安全な場所で実際に動作させることで新しい手口を知ることができます。
また、導入の手軽さもサンドボックスのメリットです。
日頃使っている社内ネットワークとは別の場所に仮想空間を構築するため、既存のシステムを大きく修正することなく導入することもできます。
サンドボックスのデメリット
サンドボックスの中で、実際にメールに含まれる内容を動作させるために、データの分析に時間がかかってしまうことがデメリットになります。
サンドボックス内で実際に動作させて、どのような挙動をするのかチェックするため、どうしてもある程度の時間がかかってしまいます。
挙動を分析しているうちに、別の経路からマルウェアに感染してしまうことがないとはいえません。
また、マルウェアの中には、サンドボックスに対して対策を行っているものもあり、サンドボックスを素通りしてしまうケースもあります。そのため、サンドボックス以外にもウイルス対策を行うことが大切です。
サンドボックスと他のウイルス対策ソフトとの違い
ウイルス対策ソフトは、過去の事例を元にウイルスに対策するソフトです。過去のウイルスの情報を記録した、「シグネチャ」と呼ばれるデータベースを元に対策を行います。
比較的早めに対応策が取られますが、サンドボックスのように新しい手口にすぐに対応することはできません。
しかし、過去の事例に対してはスピーディーに対処できるため、より強固な迷惑メール対策を行いたい場合はサンドボックスと合わせて利用すると効果的です。
サンドボックス+αで使いたいセキュリティ対策
サンドボックスは万能ではありません。マルウェアの被害に遭わないためには、「感染しないこと」「外部に感染を広げないこと」が大切です。
サンドボックスの導入だけではなく、次のようなセキュリティ対策を行うことをおすすめします。
社員教育プログラムを実施する
社員のインターネットリテラシーを一定レベルに引き上げることも、サイバー攻撃に対するセキュリティ対策になります。
インターネットや迷惑メールに詳しい人なら当たり前と考えることでも、従業員のインターネットに対する知識が不足していれば「当たり前」のこともわかりません。
万が一ウイルスに感染してしまった時の対策についても、慌てず対処できるように訓練しておくことが大切です。
また、最新の手口について情報共有することも大切です。社員全体に定期的に教育を行い、サイバー攻撃に対抗していきましょう。
ネットワークを監視するシステムを導入する
サンドボックスは、メールの内容を精査することはできますが、社員のネットサーフィンによる被害は防げません。
自社のネットワークからつなぐことができないサイトをあらかじめ決め、フィルタリングすることもセキュリティ対策になります。
たとえば、フリーソフトのダウンロードサイトに閲覧制限をかけることもセキュリティ対策です。十分に検証されていない個人が作成したアプリを、仕事用のパソコンにダウンロードすることはセキュリティ上のリスクを伴います。
また、会社から閲覧する内容ではないと判断した「不適切なサイト」や、フリーメール、SNSに利用制限をかけることもマルウェアの感染や情報漏洩を防ぐ手段です。
サンドボックス導入の費用
サンドボックスを運用する企業の規模や提供側の価格設定にもよりますが、最低契約数が多いサンドボックスの場合は、導入費用が50万円以上することもあります。導入するサーバも用意しなければならない場合は、別途サーバ代も必要です。
費用を抑えるならサブスクリプションを利用
サンドボックスを試してみたい、という場合は月額で契約するサブスクリプションサービスの利用がおすすめです。利用するアカウントの数によっては、費用を抑えてサンドボックスを試すこともできます。
また、最低契約アカウント数が抑えられているサービスであれば、サンドボックス導入のハードルを下げることができるため、中小企業も導入を検討することが可能です。
サンドボックスが使えるサービスの費用例
株式会社サイバーウェイブジャパンが提供するクラウドメールのパック商品「CWJ Secure One」(セキュアワン)がおすすめです。
サンドボックス付きの「Advanced Mail」コースでは、1アカウントにつき880円でWEBメールとサンドボックスを利用できます。
「CWJ Secure One」を「Advanced Mail」で50アカウントご利用の場合(2023年10月現在)
・初期費用11,000円
・月額費用880円(1アカウント)
初月は初期費用がかかるため、55,000円~ご利用いただけます。
翌月以降は月額44,000円~です。
※費用は税込み価格であり、目安です。詳細はお問い合わせください。
サンドボックス導入の決め手は?
セキュリティ対策は大切なことですが、できるだけ固定費を下げて業績を上げたいと思うのは企業の常です。
しかし、万が一マルウェアに感染し、情報漏洩事故やデータの紛失事故を起こしてしまった時にどのくらいの損害がでるのでしょうか。事故の規模によっては、全国的なニュースとして取り上げられ、営業に支障がでる可能性も少なくはありません。
事故を起こしてしまった時に想定する損害額が、サンドボックス導入の決め手の1つになります。業務の性質にもよりますが、マルウェアによる「被害額」や「失う信頼」について考えたときに、対策費を安く感じるという方は、サンドボックスや他のウイルス対策サービス導入について検討されることをおすすめします。
業務を効率化するためにウイルス対策は自動で行う
1日のメール受信数が多い企業の場合、1つ1つのメールに対して慎重に対応していくとなると、人件費も時間もかかってしまいます。
サンドボックスや他のウイルス対策ソフトを導入することで、あらかじめ迷惑メールを隔離し、メール処理を効率化しましょう。
マルウェアは常に進化しているため、サンドボックスをはじめとしたウイルス対策システムを導入するだけでは万全といえませんが、何もない状態よりは安全といえます。
株式会社サイバーウェイブジャパンでは、サンドボックスも利用できるWEBメールサービスを中小企業も導入しやすい50アカウントからご相談いただけます。サンドボックスについてご興味のある方は、気軽にお問い合わせください。
お問い合わせはこちらこの記事のポイント
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1:サンドボックスとはどんなシステム?
サンドボックスとは、迷惑メールによるウイルス被害から、パソコンや情報を守るためのシステムです。
- 普段利用しているメールサーバとは隔離されたところに構築する「仮想環境」
- 受信箱よりサンドボックスを通すことで、メールに怪しいウイルスがいないかチェック
- 実際にサンドボックス内で動作させてチェックする
サンドボックス内にメールに仕組まれたマルウェアが作動したとしても、仮想環境であるため実際の被害を防ぐことができるため安心です。
詳しくは「迷惑メールに対応するサンドボックスとは」をご覧ください。
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2:サンドボックス利用のメリット?
サンドボックスの特徴は以下の通りです。
- 仮想環境内でウイルスをチェックするためウイルスが作動しても安全
- 動かせて初めてわかる「未知のウイルス」にも対応
- 普段使用しているメールサーバに影響を与えないため導入しやすい
詳しくは「サンドボックス利用のメリット」をご覧ください。
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3:費用を抑えてサンドボックスを利用するには?
少ないアカウントからも導入を検討できる、サブスクリプション型のサンドボックスのご利用をおすすめします。
【サイバーウェイブジャパンのセキュアワンの例】
- 50アカウントから申し込み可能
- 月額料金1アカウント880円(税込)
- 初期費用11,000円(税込)
詳しい費用は当記事の「サンドボックス導入の費用」でご紹介しています。
または、【公式】株式会社サイバーウェイブジャパン「CWJ Secure One」の詳細ページをご覧ください。
インターネットデータセンターの運用から、クラウドサービスの提供まで行う株式会社サイバーウェイブジャパン(CWJ)のWeb担当者。
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