コンプライアンスに違反するメールとはどんな内容?具体例や要因、リスクを紹介
今日の社会で問題になっている例として、モラハラ・パワハラ・セクハラなどといった様々なハラスメントや情報漏えいなどが挙げられます。これらの行為は、人及び社会として決して許されることではないため、社員のコンプライアンス教育、すなわち法令遵守を徹底しなければいけません。
このようなハラスメントや情報漏えいの問題は、メールの内容次第でもコンプライアンス違反の対象となるのです。しかし、どのようなメールの内容がコンプライアンス違反に値するのかわからないと感じる方もいらっしゃるでしょう。
本記事では、コンプライアンスの意味をはじめとして、コンプライアンス違反となるメールの具体例やその要因、そして、どのようにすれば防ぐことができるのかなどを詳しく解説していきます。
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コンプライアンスとは法令遵守のこと
メールの内容次第では、コンプライアンス違反の対象となるということをお話ししましたが、そもそも「コンプライアンス」はどのような意味なのでしょうか。
コンプライアンス(compliance)とは、翻訳すると「法令遵守」という意味です。
すなわち、「コンプライアンスに気をつける」という文章を簡単に言えば、「法律に違反しないように気をつけましょう」という意味になります。企業で活動する上で、社会的な責任を果たすためにも、法律の遵守は必要不可欠です。
コンプライアンス違反の対象となる事例として挙げられるのは、モラハラ・パワハラ・セクハラのようなハラスメント行為に加えて、情報漏えいも対象となることを押さえておきましょう。
電子メールも裁判の証拠や監査の対象になる
もしも、企業間で何かしらの問題が係争へと発展してしまった時に、裁判所は何を元に判断するのでしょうか。もちろん、裁判所は、様々なデータや事実から判決を下しますが、その一つとして「電子メール」も証拠や監査対象となるのです。
「電子帳簿保存法」によって、企業は、電子上で取引された内容を含むメールや帳簿が記されているメールなどをすべて保存しなければいけないことになっています。つまり、過去のデータは、すべて「証拠」として扱われる点に注意が必要です。
企業間における電子メールのやり取りが証拠として、時に自社の有利に働くこともありますが、それと同時に不利になってしまうことも多くあります。よって、有事の時に不利になってしまうメールを日頃から出さない、出させないようにすることを徹底しておかなければいけません。
【具体例】コンプライアンス違反になるメール
電子メールも、コンプライアンス違反の対象となってしまうことを紹介してきました。しかし、コンプライアンス違反といっても、どのような事例であれば、ハラスメントや情報漏えいの対象となってしまうのかわからないと感じる方は多くいるでしょう。
次の二つに分けて具体例を解説していきます。
- メールによるハラスメントの具体例
- メールによる情報漏えいの具体例
これらを詳しく見ていきましょう。
メールによるハラスメントの具体例
メールによるハラスメントの具体例はこちらです。
- 仕事の契約途中で「やり方が気に入らないから」と別の企業に依頼することをにおわせる
- 二人きりで食事に行かないと左遷すると伝える
- 仕事の不手際について土下座して謝罪してほしいと伝える、など
仕事内容の変更や相手に対する苦情を伝えたりすることも、メールの書き方や相手の受け取り方によってはハラスメントになってしまいます。
パワハラやモラハラ、セクハラにならないように気づかいが必要です。
特定の人々に対する差別的な発言や当人が不快に思うような発言は、すべてハラスメントの対象になりますので、取引先へのメールはもちろん、社員同士のメールにおいても気を付けましょう。
ハラスメントの一覧 ・ モラルハラスメント ・ パワーハラスメント ・ セクシュアルハラスメント ・ マタニティハラスメント ・ ロジカルハラスメント ・ ジェンダーハラスメント ・ エイジハラスメント ・ 時短ハラスメント |
以下の記事では、ビジネスメールに使えるメールの例文もご紹介しております。併せてご覧ください。
こちらもご覧ください
メールによる情報漏えいの具体例
メールによる情報漏えいの具体例はこちらです。
- 本来メールで取り扱ってはいけない大切なデータを誤って取引先に送ってしまった
- 従業員が自社のデータを私用メールに転送して持ち出した
- 会社に不満を持つ従業員が故意に取引先へ機密情報を送信した
- メールからPCがウイルスに感染し重要な情報を盗難された、など
メールによる情報漏えいでは、自社の従業員の行動によって引き起こされる問題の他にも、外部からのメールファイルをダウンロードしてしまったが故にウイルスに感染し不正ログインがされた結果、データを持ち出される、といった事例も存在します。
コンプライアンス違反の要因
ここまで、コンプライアンス違反に該当する具体例を解説してきましたが、そもそもどのような要因によって「違反」として認識されてしまうのか押さえておく必要があるでしょう。具体的な要因としては次のようなものが挙げられます。
- 企業全体としてコンプライアンス違反に関する知識が浅く、認識がないまま違反している
- 社員に対して課すタスクの量が膨大すぎるが故に、精神状態に影響を及ぼす
- 企業のシステム上、違反を防ぐ方法が存在しない
- 会社が違反を起こしても良いと社員が思うきっかけを作り出す
- 違反をすることそのものを、正当付けている
これらを念頭に入れておかなければ、コンプライアンス違反は容易に発生してしまうので注意が必要です。
コンプライアンス違反が起きてしまった時のリスク
次に、実際にコンプライアンス違反を起こしてしまった時に、企業側にどのようなリスクが生じるのかを見ていきましょう。結論だけ先に述べると、企業がコンプライアンス違反をすれば、社会的な地位は失われ、信頼はそこに落ちる可能性があります。
違反をしてしまうということは、周囲の人間や企業に、「あの会社は普段のチェックを怠り、コンプライアンス違反を平気で行うような企業なのか」という印象を持たれるということです。すなわち、ブランドイメージが低下します。
更に、被害が拡大すればもちろん、訴訟を含めた法的措置へと発展してしまうリスクもあることを必ず留意しておかなければなりません。裁判まで発展すると、内容によってはメディアにも取り上げられますし、悪いイメージとして世間に定着する恐れがあるのです。
メールによるコンプライアンス違反を防ぐには
ここまでで、メールによるコンプライアンス違反を犯すことになる要因やそのリスクを見てきました。では、これらの内容を理解した上で、どのようにしてコンプライアンス違反を防げば良いのでしょうか。
具体的には次の二つが挙げられます。
- ガイドラインを作成する
- 早い段階でコンプライアンス違反のメールを見つける
これらを詳しく見ていきましょう。
ガイドラインを作成する
メールによるコンプライアンス違反を防ぐ対処法として第一に挙げられるのは、「ガイドラインの作成」です。ここで言うガイドラインとは、簡単に言えば、「会社としてのルール」のことを指します。
業務内容をある程度パターン化して、ガイドラインを作成すれば、その項目で挙げられている内容からコンプライアンス違反へと発展することは、基本的に無くなるでしょう。具体的なガイドラインのルールとして挙げられるのは、次のようなものがあります。
- データを会社の外へ持ち出さない
- やむを得ず自宅で作業する場合は上長の許可を取る
- 誤送信をしてしまった場合はすぐに上長に報告する
- コンプライアンス違反やメール送信の手順について定期的に講習を行う
- 機密情報は情報区分を明確に示し機密保持のルールを徹底する、など
早い段階でコンプライアンス違反のメールを見つける
第二に挙げられるのが、「早期段階でコンプライアンス違反と疑われるようなメールをチェックして見つける」ことです。ガイドラインの制定も非常に大事ですが、知らず知らずのうちにコンプライアンス違反となっているケースがあります。
つまり、疑わしいメールを早い段階で見つけることによって、違反そのものを防ぐことや素早い対処ができます。しかし、社員すべてのメールフォルダを一つずつチェックするのは、非常に手間と時間が取られてしまうのが現実です。
この問題を解決する方法として挙げられるのは、メールアーカイブシステムの利用です。こちらのメールアーカイブシステムを利用すれば、社内のメールを一括で管理し、コンプライアンス違反に該当する文字列をメールから検出することにより、自動でコンプライアンス違反であるかを判別することが可能となります。
メールによるコンプライアンス違反は「Mail Archive」で発見する
本記事では、メールによるコンプライアンス違反の具体例や、その要因とリスク、そして対処法を解説してきました。どのような企業でもコンプライアンス違反に発展する恐れがあるため、必ず防がなければいけないものです。
コンプライアンスに関するガイドラインを作成するだけではなく、コンプライアンス違反を発見する努力も必要になります。
メールによるコンプライアンス違反をいち早く発見したい方は、サイバーウェイブジャパンの「Mail Archive(メールアーカイブ)」の導入がおすすめです。
「Mail Archive」は、電子メールを最大10年間保存し、添付ファイルも対象とした送受信メールをすべて保存することができます。更に、全メールの検索機能で「コンプライアンス違反にあたる任意の文字列を検知することが可能」であるため、「Mail Archive」によってコンプライアンス違反を早い段階で発見することが可能です。
もし、メールアーカイブシステムで悩んでいる方がいらっしゃいましたら、「Mail Archive」の導入をご検討ください。「Mail Archive」は最低3ヶ月から、10アカウント以上のお申し込みでご利用いただけます。
お問い合わせはこちらこの記事のポイント
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1:コンプライアンスとは?意味を知りたい
コンプライアンス(compliance)は、「法令遵守」と翻訳されます。より簡単に言うと、「法律に違反しないようにする」という意味です。企業活動を行う上で、必ずコンプライアンス違反を防がなければいけません。
コンプライアンス違反の対象例としては、モラハラ・パワハラ・セクハラなどのハラスメントの他に、情報漏えいに関する内容も対象となりますので、合わせて留意しておかなければいけません。
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2:コンプライアンス違反になるメールの具体例ってどんなもの?
コンプライアンス違反に値する恐れのあるメールの具体例として、次のようなハラスメント行為が認められるメールは、その違反対象となります。
- モラルハラスメント
- パワーハラスメント
- セクシュアルハラスメント
- マタニティハラスメント
- ロジカルハラスメント
- ジェンダーハラスメント
- エイジハラスメント
- 時短ハラスメント
次に、情報漏えいとして認められる次のような内容も、その違反対象となります。
- 大切なデータを他社にご送信してしまった
- 従業員がデータをわざと横流しにした
- ウイルスのダウンロードにより情報を抜き取られてしまった
詳しくは、「【具体例】コンプライアンス違反になるメール」をご覧ください。
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3:コンプライアンス違反にはどのようなリスクが伴うの?
企業がコンプライアンス違反を犯してしまった時に考えられるリスクとして、次のようなものがあります。
- 社会的な地位が失われる
- 世間での信頼がそこに落ちる
- ブランドイメージが下がる
- 法的措置へと発展する
詳しくは、「コンプライアンス違反が起きてしまった時のリスク」をご覧ください。
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4:メールによるコンプライアンス違反を防ぐためにはどうすれば良いの?
あらかじめメールによるコンプライアンス違反を防ぐためには、次のような対策を行いましょう。
- データを外部に持ち出さない・会社の情報をSNSで発信しないといったガイドラインの制定
- 早い段階でコンプライアンス違反のメールを見つける
一つ目は、基本的なガイドラインを作成すれば良いですが、二つ目は、非常に手間がかかり、すべてのメールをチェックするのは現実的ではないためメールアーカイブシステムの導入をおすすめします。
詳しくは、「メールによるコンプライアンス違反を防ぐには」をご覧ください。また、メールアーカイブシステムをお探しの方は、株式会社サイバーウェイブジャパンが提供する「Mail Archive」のご利用をご検討ください。
インターネットデータセンターの運用から、クラウドサービスの提供まで行う株式会社サイバーウェイブジャパン(CWJ)のWeb担当者。
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